南の島の冬の朝

【2002.1.9】

南の島。太陽に愛される島。どこよりも早く太陽が昇り、まぶしい光とともに朝が始まる。まるで楽園。でも、そんなのはイメージだけで、実際、日本で一番夜が早く明けるのは北海道。続いて、本州→九州と夜が明けた後、やっと南の島「奄美」にも太陽がやってくる。

奄美の夜明けは遅い。

夜明けが遅いからといって朝が遅くなるわけでもなく、朝は日本全国同じ時間で刻まれていく。縦に長い日本だけど、北海道の十勝平野と奄美では経度にして15度もの開きがある。地球1周360度で24時間。15度違えば1時間違う。夜明けもそれだけ遅い。

奄美の朝は暗い。

夜明けが遅いということは、朝も暗い。ちなみに今日1月9日の日出は7時15分。太陽の光で目を覚ますなんて言っていたら冬の朝は遅刻三昧。しかもただでさえ暗いのに天気が悪ければもうなおさら。7時になろうとしてるのにまだ5時前みたいな雰囲気では、余計に早起きしたようで何だか損した気分になる。

奄美の朝は眠い。

そんな太陽のリズムにそぐわない始まりだから眠いのか。それとも眠いから朝が早く感じるのか。因果関係をあれこれ考えてもキリがないから、何はともあれベッドから抜け出るのだが、太陽は昇ってないし暗いし寒いしで、体は思うように動かない。正直動きたくない。変温動物の気持ちが何となく理解できる今日この頃。ストーブに火を入れ、しばらくその前にたたずむ。

寒いなちきしょー。

しかし、ずーっとストーブの前にいるわけにもいかないから、「寒いぞー寒いぞー」と叫びながら朝の準備に取りかかる。心頭滅却すれば火もまた涼し。とは言うけれど、そんな無我の境地に寝起きで到れるわけもなく、少しでも熱を増やそうとわざわざ大声で「寒いぞー寒いぞー」を連呼する。ステレオタイプの家庭像では、朝は決まって母親がフライパンを叩くのだが、「ガン!ガン!ガン!朝よ〜」に代わって、我が家では僕の「寒いぞ〜寒いぞ〜」が響き渡る。

かくして今日も朝がやってきた。

冬の南の島は案外ダークだ。


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