今大切なこと
【11.29】
弟の携帯を解約した。
理由は使い方があまりにひどかったから。
一度目の請求書は何とか笑い飛ばすことができた。でも二度目は無理だった。笑って済ませる猶予はそこに残ってなかった。僕は怒った。
携帯を持ってからの弟のライフスタイルは、携帯にかかりっきりのものだった。ひっきりなしに入ってくるメール。食事中も下を向いて何をやってるかと思えば携帯メール。「飯食う時に携帯いじるな」僕は叱った。
結局、弟は携帯にどっぷり浸かったライフスタイルを変えることができなかった。自分で変えられないのなら、周りが変えてあげるしかない。それは親の役目であろう。そして親の役目は予想してたのより重いものだった。楽しみを奪うのは可哀想で、僕も辛かった。
僕は悩んだ。これが親の苦しみというものだろうか。味わったことのない痛みが胸に響いた。
しかし、僕はこう思う。
携帯は弟にとって楽しいものであったろう。そして他とつながる手段でもあったろう。その携帯を失うということは、つながりの手段を失うということ。何か大きなものを失った気がしたかもしれない。
しかし、僕はこう思う。
君はまだ高校生だ。そして思ったより子供だった。どういう意味において子供かというと、「自制心」という意味において君はまだ子供だ。君は自分で自分の行動を抑制できなかった。
携帯のつながりもバカにはできない。でも、そればかりに頼ってもいけない。自分の世界というものは、5センチ四方の画面には留まらないだろうし、もっともっと自分の目で見、耳で聞き、広げていかなくてはならない世界が、この世にはある。
自分の世界を創り始めるこの時期に、君が5センチ四方の枠にかかりっきりでいる姿は、僕には見るに耐えないものだった。
ごめん。
危なく大事な時間を君から奪うところだったよ。
携帯は便利なものである。僕が忙しいからという理由で、弟には携帯を持たせた。だが僕は少し甘えてたのかもしれない。忙しい忙しいといっても何とかできない忙しさでもない。僕のライフスタイルを変えることで解決できることもある。
携帯に頼らない家庭へ。
二人で出直しだな。