【ストーブの3】
ストーブを・・。
これはもういいか。そう、ストーブの話。
今年は、優雅に車で灯油を買いに行ったわけだが、北風に震えることも無く、灯油切れの面倒臭さもそれほど感じなかった。
そんなこんなで灯油を手に入れ、ポンプでタンクに流し込み、ストーブに充填した僕は、一抹の不安を胸に抱きながら着火レバーを下にスライドさせた。
ウィィィィイィィィィイィィィン・・・
あぁ無情。案の定ストーブは着火しなかった。着火用の電池が切れかかっているのだろう。消臭機能が働く音は聞こえるのだが、ボゥッという炎は見えない。
またこれだ。去年も確かそうだった。たいしてメインでもないちょっとしたものが肝心な時に全ての流れを狂わせてしまうのだ。
仕方ない。仏壇から線香をしっけいしてそれに火を付ける。ゆっくりと近付けると灯油は苦もなく燃えはじめ、辺りにはあの独特の匂いが広がった。
おっとっと、いつの間にやら線香の灰が落ちそうなほど長くなっている。僕は、急いで手元に視線を移しながら・・・「あれっ」・・・勢いよく燃える炎の横に転がってるのは、、、手元の線香の先についた灰と同じもの?!
去年も全く同じことしたのか・・
ようやく記憶がつながった。