【さおやさおだけ】
さおや〜さおだけ〜。
物干竿の訪問販売でございます。トラックの荷台にサオを積み、あちこちまわって売っているサオ屋のこと。各家庭に車が常駐する世の中になってもサオ屋の働きは実に助かる。僕も大学入学したての頃、移動手段も自転車しかなかった時、「さおや〜さおだけ〜」の声に助けを求めたものだ。
だいたいサオ屋ってのは、あの意気込みが素晴らしい。
マルチメディアうんぬんとマルチがもてはやされる世の中で、スーパーストアーコンビニ等々と一ケ所で全てのものが購入できる便利な店が好まれる世の中で、奴らはサオだけしか売らない。トラックからサオをおろしながら「ガムもお一ついかがですか?」とは決して言わないのだ。
「俺らはサオ屋だぜ。俺らが売るのはサオだけだぜ」
一点豪華主義。それが奴らの主張。
さお屋は今日もさおだけを売る。