【カレーの話-2-】

うちは弁当にカレーを持たせる。あのドロドロとした半液体状のものを持たせる。もちろんご飯とルーの容器は別々にする。ベチャベチャのカレーはさすがに美味しくないからね。

このカレー弁当は我が家の伝統でもある。始まりは、僕が高校生の時に母が持たせてくれた弁当だった。やはりあの当時からカレーは便利な食べ物だったようだ。

僕の方も冷たいカレーは嫌いじゃなかったので、問題無くというか喜んでカレー弁当を持っていった。のだが、弟はそうはいかなかった。奴は兄に弁当を作ってもらっている分際でありながらカレー弁当に疑問の声を投げかけたのだ。

さすがに「ぇえ?」と言われれば強引に持たすわけにもいかない。いくら悪くないと言えど、嫌々持っていった弁当が正当に審査してもらえるわけがないのだ。食べる前から審査員の心象が悪くては不利な状況は目に見えている。そこで私はひと芝居うった。

その芝居の後、そこには喜び勇んでカレー弁当を持っていく弟の姿があったわけであるが・・・

それはまた別の話。


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