【デジャビュな時】
取り返しのつかない失敗。「1時間前に戻れたら」と思ったことはありませんか?
1時間前。
まるでデジャビュの様に既に体験した世界が繰り返される。頭の中では次に起こることが理解できていて、行為はその確認として流れるだけ。
頭の中の世界と繰り返される世界とで違うのは、今度は失敗しないということ。失敗を避けられるということ。何故ならそのために1時間前に戻ったわけでもあるのだから。
しかし僕は、もし1時間前の世界に戻れても失敗しちゃうかもしれない。先に頭の中で描かれている同じ失敗を、僕はみすみす繰り返してしまうかもしれない。馬鹿だよ。バカだと思う。思うけど仕方ない。そうなるものは結局そうなるとしか考えられないから。
例えば、シャンプーをしようとして頭をこすっていても中々泡がたたない。シャンプーだと思って手に取った液体は、実はリンスだった。こんな時、過去に戻ってやり直したいと思う人がいるだろうか。取るに足らない小さな失敗だもの、おそらく戻るのも面倒なことだ。
逆に、大きな失敗になればなるほど戻りたい気持ちは強まる。
過去に戻ってやり直したいほどの大きな失敗。しかし、それをやり直したとして、そこから続く人生はいかほどのものだろう。ある事をやり直したがために、もっと大きな失敗が起こるかもしれない。ま、それもやり直せるのだから問題は無いのだろう。だが、果たして、やり直しの効く人生にいったいどれぐらいの魅力があるのだろう。そんな人生、体験したことも聞いたことも無いが、きっと簡単に何だって上手くいく人生だということは予想がつく。そして今よりも真剣に生きる必要の無い人生だということも。
やり直しの効く人生は失敗してもやり直せばいいわけだから平気だが、やり直しの効かない人生はそういうわけにはいかない。失敗にはそれなりのものがついて回る。後悔を味わう。辛さを味わう。苦しくて逃げたくなる。悲しくてアホらしくなる。もう遠くへ投げ出してしまいたくもなってしまう。
やり直せたらなぁ
そんな風に思うコトは日常茶飯事。あの時あの一瞬あの出来事が無かったら、僕の私の君のあなたの未来はきっともっと‥。だが決して良くなっていたとは言い切れない。悪くなっていたかもしれない。それはわからない。誰にもわからない。
人生は一度っきり。一回きり。一本きり。良くも悪くも我が人生。後ろに戻る道が無いのなら、笑い飛ばして進むだけ。
笑い飛ばして進むだけ。