【跳ぶ男】
2m48cm。
これはリビングの天井の高さ。
1m73cm。
これは僕の身長。
垂直跳びというものがある。スポーツテスト等でやったことあるでしょう。とりあえず僕は90cmぐらい。でもあれって正確では無いんだよね。
だって、おもいっきり伸ばした時と普通の時って手の高さ結構違うじゃん。だから正確に測るならやっぱ頭となる。
高校の時、同じようにバスケをやってた次男とよく家の中で跳んでいた。大きいのが二人。さぞかしうっとおしい光景だとは思うが、僕らはかまわず跳んだ。
その時のいい目標だったのがリビングの天井である。
ある日、ふと「ここって頭つかないかなぁ」と考えた僕らは、限られたスペースを有効に活かして、テーブルの脇を通り冷蔵庫の前で踏み切って飛び上がる行為を繰り返した。
最初は天井に頭が当たるという恐怖心も有り、また助走の取り方のコツもつかめなかったため、着きそうなんだけど着かないという状態だった。が、しばらく跳ぶうちに頭は着くようになった。
跳んでみると頭の当たりも結構強いので、もしかしたら垂直でも着くんじゃないか。という話になった。思いついたら実行するだけ。着くかどうかは跳べばわかる。
跳んでみた。結果、頭はあっけなく天井に当たった。
--- 数年後 ---
先日、久しぶりに上記のことを思い出したので何となく跳んでみた。高校の時より体力は落ちてるし、太ったし、脂肪による侵略も着実に進みつつあるので「ギリギリぐらいかな」と予想し、おもいっきり踏み切ってジャンプした。
ガコーン!痛っ!
空中で危険を察した僕は、とっさに首を曲げたのにもかかわらず、天井を突き破らんばかりの勢いで額をぶつけてしまった。それはもう凄い音がし、天井はミシッと軋んだ。
ゲゲッ!楽勝じゃん。
試しに垂直でも跳んでみたが余裕だった。男の人って何歳がピークなんだろう?
何はともあれ僕のジャンプ力は健在だということが証明された。
額の痛みと引き換えに。