2/5「奄美の桜は今が旬!」
いよいよ、いや「ようやく」と言った方がいいかもしれない。奄美に桜の頃が訪れようとしている。例年ならば1月の半ばから咲き始め1月後半には満開となるのだが、今年は実に遅かった。新年早々「開花宣言」は出たものの、待てども待てども花は咲かず。あまりに焦らされるものだから、枝先に近寄って何度も何度も花芽を見つめたことだった。
ただ、花がなかなか咲かなかったおかげで、今年は例年になく桜咲く過程を観察することができた。枝先に付いた小さな小さな花芽。ある日ぷっくりとふくらみだし、まるい実のように大きくなった。それはまるで卵のようで、一つの花芽からは数個のツボミがほろりこぼれた。花よりももっと濃厚な色をしたツボミが枝先に並びはじめると、とたんに寂しかった樹影がにぎやかになった。そうしてやっと花の見頃が見えてきた頃、時はもう2月になろうとしていた。
待ちに待たされ、待ち焦がれてしまった桜。今年の桜が例年になく嬉しかったのは言うまでもない。いつにも増して桜に愛おしさを感じた私であったが、そんな私以上に桜の開花を喜んでいる者もいた。ズアカアオバトだ。
ズアカアオバトは島にいる三種のハトのうちの一つ。鮮やかなグリーンの衣を身にまとい、ターコイズブルーの靴下をはき、瞳には真っ赤なラインが入っている。独特なのはその姿だけではない。尺八を吹いたような声で鳴く面白い鳥だ。そのアオバトは緋寒桜がとっても好き。愛情表現の中に「食べちゃいたいぐらい」という言葉があるが、まさしくそれだ。好きで好きでたまらなくて、アオバトは桜を食べる。ぷっくりふくらんだ花芽をパクリ。ほろりこぼれたツボミをパクパク。開いた花だってムシャムシャムシャ。とにかく愛してるのだ。よく食べる。食べて休んではプリ。食べては休んでプリ。今日もアオバトは元気だ。
比較的大きなアオバトがのっそのっそと枝を歩き回る中、チュチュンと機敏に動く者もいる。それはメジロ。こちらもグリーンの衣装を着ていて、色だけならアオバトそっくり。ただ体はとっても小さく、目もとに入った白い縁取りが愛らしい。メジロも緋寒桜は好きだが、食べちゃいたいほどではないらしく、花の中に顔をつっこんで(おそらく)蜜を吸うので満足している。小刻みに次から次へと花を飛び移り、にぎやかにやってきてにぎやかに去っていく。
現在、パソコン用ホームページでは桜祭りも開催中。緋寒桜にまつわるアレコレを少しずつ綴っていくので楽しんでください。