6/2「諸鈍のデイゴ」
週末と週明け、梅雨の晴れ間を利用して諸鈍のデイゴを見にいった。梅雨入り後、今年は雨の少ない日が多かったが、そろそろ梅雨も本番。天気予報に並んだ雨マークを眺めつつ「今行っとかんと散っちゃうかもな」。空に広がった青色に誘われるように加計呂麻へと向かった。
以前は、加計呂麻へ行くとなると「よし!行くぞ!」と決意と勢いをかためて出かけたものだが、ここ最近何度か通ううちに「加計呂麻は案外近い」と思えるようになった。1日に往復7便もあり、料金もバス並みに安いフェリー。この存在が加計呂麻を近くしてくれた。もちろん最初のうちは普段乗り馴れない「船に乗る」ということで気負う部分もあったが、あまりに簡単な乗船手続きに気負いもすぐ無くなった。それは映画館に入るよりシンプルな手続き。「大人1名」と切符を買ったら後は勝手に船に乗るだけ。港について3分後にはもう船の中だ。乗船チェックも出航後すぐの1度だけで、到着したらただ降りればいい。あれよあれよという間に加計呂麻にいる自分に気付く。「あれ?もう着いちゃった」。思ったより加計呂麻は近い。
思ったより近い加計呂麻は、思ったより広い加計呂麻でもある。東西に長くのびた島は、入り江が深く峠のアップダウンも激しい。フェリーかけろまが向かう港も2つあり、加計呂麻のほぼ真ん中の瀬相(せそう)に4往復、加計呂麻の東側の生間(いけんま)に3往復している。加計呂麻内の移動には結構時間がかかるので、目的地に合わせてフェリーを選ぶと便利だ。ちなみに生間〜瀬相間は自家用車で約30分。バスならもう少しかかるし、料金も790円する。瀬相に着いて生間から帰る。もしくは、生間に着いて瀬相から帰る。船だけでもある程度プランを立てておくと、時間もお金も節約できる。
今回、僕は諸鈍が第一の目的地だったので、往路は生間行きのフェリーに乗った。名瀬をゆっくり10時に出発し、お弁当を買って11時40分のフェリーに乗る。12時には生間に着くので、そのまま原付で船を飛び出して諸鈍に向かった。そして12時10分にはもうデイゴの樹の下に座ってお昼ご飯を食べていた。青い空とわき上がる入道雲を見ながらおにぎりをパクリ。モグモグやりながら「どんな風に撮ろうかなぁ」とイメージをふくらませていた。
今年は5月20日過ぎがピークだったらしい諸鈍のデイゴ。残念ながらその機を逃してしまったことに後悔と反省をしつつ、まだ花が残っていたことに感謝した。樹の上部はだいぶ花が落ちているが、中間から下にかけてはまだ元気だ。花と一緒にわきだした新緑の中で、赤いデイゴがよりいっそう輝いている。幸いにも空の力を借りて何とかそれらしい写真を撮ることができた。
帰りは瀬相からの予定だったので、ゆっくりと加計呂麻路を走りながらめくるめく景色を楽しんだ。於斎や西阿室にも足を伸ばし、14時35分の船に乗った。俵小島の横を通り抜けて船は古仁屋へと向かう。たった2時間半の加計呂麻だったが、ゆっくりとした空気を満喫することができた。夜に用事があったので早めに名瀬へと帰ったわけだが、おかげで夕暮れにも間に合った。大熊から夕焼けの空を眺めながら「ついさっきまでは加計呂麻にいたんだよな」と思った。
また『ちょっと旅』してこよう。今度は水中メガネ持って実久まで行ってみるかな。