12/14「特大!ドングリ」

 師走。師走。師走。気が付けば師走。また、いつの間にか師走がやってきた。今年はカレンダーの作成作業に追われ、11月があっという間に過ぎた。そんな中、日々の生活で感じていたのは昼の短さ。辺りが暗くなる頃、近所のスーパーに出かけて驚いた。「な、なんでこんなに人がいるの!?」。外の暗さから買い物ラッシュは過ぎたと思っていたのに、時計を見るとまだ5時半。夜の訪れが随分と早くなってきている。

 思い掛けないラッシュに巻き込まれながらも無事買い物を済ませ、再び家路へとつく。空はすっかりと墨で塗りつぶされており、チラチラと星が瞬きだしている。今夜は冷え込んで寒いせいだろう。星の光がとても印象的だ。窓から入ってくる風が冷たい。空気の澄んでいるのが肌からも伝わってきた。

 星がまたたく夜もあれば、雲がたれこめる日もある。実際、12月の空には雲がとても多い。北風が吹き、雲が集まり、雨が降る。北風のクーラーは十分すぎるほど島を冷やし、しばらくするとまた少し太陽が顔をだす。その繰り返しだ。低くたれこめた灰色の雲が続くと気分も晴れないが、雲間から光が射す瞬間には心がなごむ。

 北風と雲と少しばかりの太陽と。三者が交互に干渉しながら気候が冬に向かう中、自然界も冬の顔を見せはじめる。今、野を鮮やかに彩っているのはツワブキの花だ。スラッと伸びた淡緑のクキの先に黄色い花が揺れる。道端や野原、木々の林床といたる所でツワブキの黄色が目立ち、初冬の到来を知らせてくれる。

 冬支度は森の中でも感じることができる。奄美の森の多くの木々は常緑の照葉樹たち。スダジイ(イタジイ)、アマミアラカシ、オキナワウラジロガシといった照葉樹の木々は、秋になるとドングリをたくさん作る。そうやってこしらえたドングリを冬が来る前に地面に落とすのだ。ドングリは子孫を残す種としてだけでなく、木の実として動物達のご飯にもなる。アマミノクロウサギやルリカケスもドングリを食べる。照葉樹の木々は、こうやって雨やお日様からもらった栄養を動物達にも分けてくれる。

 さて、このドングリ、よく見かけるのはちっちゃくてコロンと丸いシイの実だが、目を凝らしてよくよく見ると細長〜い実や、とてつもなく大きい実も見つけることができる。細長くて、よく絵に描かれるようなドングリらしいドングリの形をしているのはアマミアラカシの実、そして大きいのはオキナワウラジロガシの実だ。オキナワウラジロガシの実はドングリ愛好家の間では憧れの的とも聞くが、なるほどそうかもしれない。それぐらいとーっても大きい。

 初冬の奄美の森でドングリ探し。こんな探検もけっこう楽しい。


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