8/7「直撃!台風10号」
ついさっき外が急に静かになった。表に出てみると、さっきまで激しく右へ左へ波うっていた雨もシトシト降りに変わり、風もおさまっている。どうやら台風の目に入ったようだ。
台風10号が南西諸島に被害を与えながらゆっくりと北上している。今日は朝から沖縄が猛威に襲われ、午後から奄美大島も南の方から暴風域に入っている。今回の台風10号は見事なまでに直撃コースを通り、南西諸島の各島々をなぞってきている。外が静かになった午後8時、台風は名瀬市の南南西30kmに位置していた。そして現在午後9時は「ナゼシ付近」となっている。すなわち今この瞬間、頭上には巨大な台風の中心があるわけだ。外に出ると辺りは本当にシーンとしている。もう雨粒も落ちていない。まるで全てが嘘だったかのように穏やかな空気が流れている。
夕方、テレビをつけると今日のニュースは「台風情報」ばかりだった。台風が過ぎた後の沖縄の画像に加え、奄美では住用村の映像がくり返し流されていた。海と山が荒れ狂う映像。住用村は太平洋側に位置しているため台風が向かって来る時に強い風を受ける。同じ奄美でも東シナ海に面している名瀬の大半はまだあそこまでは吹いていない。山の高い奄美は西と東で台風の当たり方も全く違うのだ。名瀬でも太平洋側に面した地区があるが、その小湊・大川方面では昨日から強い風が吹いていた。そこも住用と同じように台風が近付きつつある時に強い風を受ける。さっき知人から聞いた話では、名瀬の東シナ海側から太平洋側へと抜ける朝戸トンネルの出口で車が何台もひっくり返ったらしい。救助に行った消防車も倒されたそうだから物凄い風だったことが想像できる。自分の目で見てないだけに信じがたい話だが、もの凄いことだ。幸いにも怪我人がいなくて良かった。
台風は、近付いてくる時は東風が吹き、離れていく時は西風になる。山の高い奄美では、山が塀の役割を果たすので台風の位置で風の当たり方も随分と違ってくる。奄美より南に台風があればまず太平洋側の地域が強い風に襲われ、そして台風の中心が奄美をこえると東シナ海側に強い風が吹きはじめる。同じ暴風域でもさっきまでは奄美の太平洋側が台風の猛威を受けていた。おそらくあと1時間後、この目が過ぎれば今度は東シナ海側のこっちの番だ。
吹き返しの風がやってくる。