7/12「入道雲の季節」
梅雨明け以来、毎日とってもとってもとってもとってもとーっても暑い日が続いている。奄美は毎年暑くなっているように感じるのだが、気のせいだろうか。ちょっと前まで雨粒一つ落ちてこない空に、「これは幸といふべきか不幸といふべきか」などと考えていたが、最近になって時々にわか雨が降るようになった。入道雲の季節の到来だ。
夏の空にグングンと上に向かって伸びる入道雲は、ずーっと眺めていたくなるほど面白い生き物。生き物?。そう生き物みたいなもの。同じ姿にとどまることなく次から次へと形を変えていく。まるで生きているように躍動感にあふれている。そんな入道雲が奄美の空には今あちこちに立ち上がっている。夏も本番だなとつくづく感じる。
暑くなるとノドが乾いてしょうがない。空気だって同じ気持ちなんだろう。熱くなるとどんどん水分を含んでいく。まわりを海に囲まれた奄美には、十分過ぎるほど水が用意されてるし、太陽熱だって迷惑なぐらい降り注いでいる。この恵まれた環境の中で、空気は体の中にためこめるだけ水をためこんで、たっぷんたっぷんになっていく。そしてある時、上昇気流に乗って持ち上がり、モクモクモクと雲を産み出すのだ。
モクモクモクと産み出された雲は、実は細かい水滴の集まりで、空気の中から吐き出された水分は細かい水滴となって地面に落ちていく。だが、この暑さである。地面に落ちる前にすぐまた熱せられて水蒸気へとかえり、そうやって水滴になったり水蒸気になったりをくり返しながらお空の雲は浮いている。ところが、入道雲ほどの大きさになると、落ちていく細かい水滴は太陽熱に乾かされるより先に体をどんどん大きくしていく。最初は霧のようだった細かい粒も、やがては雨粒の大きさにまで成長し、そしてついに地面に向かって落ちていくのだ。にわか雨、もしくはスコールとして。
キラキラと輝く入道雲の天辺に対して、どんよりと黒ずんだ下の方。夏の太陽は水をあやつり、青いキャンパスにおっきな絵を描く。