7/27 「台風の仕組み」
今年の夏は、本当に台風が多い。「秋になると日本には台風がやってきます」と教科書にも書いてあるくらい台風と言ったら秋なのだが、その図式は今年は当てはまらないようだ。梅雨明けから初夏にかけてこんなにも台風がやってくるなんて。
台風。南の温かい海の上で太陽の熱に温められた空気は、膨張して軽くなり上へ上へとのぼっていく。空気が上にのぼっていったら、さっきまで空気があった場所には空気がなくなる?。いやいやそんなことはない。代わりの空気がまわりから集まってくる。そうして集まってきた代わりの空気もまた温められて上昇し、またまた代わりの空気がそこに流れ込み、それもまた上昇し、集まっては上昇し集まっては上昇し。これがくり返されるうちに次第にその勢いは増していき。だんだんと強い風が吹くようになる。
さて、話は変わって、暑い夏と寒い冬、空気が乾いてるのはどっち?。答えは冬。空気は自分の体の中に水蒸気という形で水をためこむことができる。このためこめる量は温度によって変化し、温度が高いほどためこめる水蒸気の量も多い。つまり温度の低い冬の空気は水蒸気をあんまりためこめない。だから乾燥してる。じゃぁ台風の空気はどうだろう。台風は南の温かい海の上でできるから、もちろんそこにある空気も温かい。海の上だから周りには水がたくさんあるし、水蒸気だってたっぷりある。そんな水蒸気をたっぷり含んだ空気が温められて上昇するとどうなるか。夏でも富士山の頂上には雪が残ってることからわかるように、高い場所になるほど気温は逆に低くなる。つまり、水蒸気をたっぷり含んだ空気は上昇しながら一気に冷やされるというわけ。冷えると今度は水蒸気をためこめなくなるから、水蒸気は水となって空気の外へと追い出されることになる。そうして雲ができる。
こうやって、南の温かい海の上では、水蒸気をたっぷり含んだ空気が上昇することで、風の流れと雲ができ、それがくり返されることで勢いがどんどん増していき、大きく大きく雲は広がり、強く強く風が吹きはじめる。これが熱帯低気圧というやつだ。この熱帯低気圧の風速が秒速17mを超えた時、それらは「台風」と呼ばれるようになる。こうして台風は生まれる。「温められた空気は上へのぼる」という、小学4年で学習する単純な自然の法則から、どんな大きな台風も始まっているというわけ。
温かい空気と豊富な水蒸気。台風製造に必要な条件は、日本の南の海上に十分にそろっている。だから空気の流れが軌道に乗りさえすれば、後は低気圧から台風へと発展するのは時間の問題。事実、初夏から秋にかけて日本の南の海上では次から次へと台風が作られている。その数は年間で30近くに及ぶ。年間といっても、台風が作られるのは半年の間に過ぎないのだから、6ヶ月×30日=180日で30個。だいたい6日に1個のペースで台風は生まれてるってわけだ。そう考えると結構多く感じる。でも、30個全部が日本に必ずやってくるわけではない。うま〜く気流に流された者だけが、日本にたどりつくことができる。こうしてやっと話は本題に戻る。「今年は7月の台風が多い」と。
普通、7月の頃に生まれた台風は、日本に接近することもできずに、流されて流されて大陸(中国)の方へと抜けていく。だが今年は、まるで九月の頃のように日本列島へ向かう台風が多かった。例年、奄美・沖縄へ旅する時期は6月終わりから7月がベストだと思っていたが、こと今年に関しては全くの的外れ。台風三昧に泣かされた。
つい最近も9号・11号と通り過ぎたばかりだし、これから8月に入り台風製造にも増々力が入るだろう。7月にこんなにたくさん引き受けたのだから、8月はできれば控えて欲しいもの。だが、それは自然の成す事。まったくもって予想はつかない。さて、せっかく奄美に住んでいるのだから、そろそろ海に入っておきたいのだが、明日あたり晴れてくれないだろうか。