3/30 「送別シーズン」
平成も13年度が終わり、別れの季節がやってきた。新しい旅立ちのために奄美を去る人々。飛行場も港も、この時期は見送りの人でいっぱいだ。
久しぶりに船の見送りにいったきた。久しぶりに船にかかる紙テープを見た。そういえば最後に見たのは4年前、両親が徳之島へと移動する時だった。あの時は見送られる方だったな。
五色の紙テープ。最近は、年度末の見送りの時にしか目にしない。だから久しぶりに懐かしい光景に出会った気がした。昔は、もっとよく紙テープを投げていた気がする。僕が幼い頃、あの紙テープを投げたくて土産屋でねだった記憶がある。以前は、船の乗り降りに飛行機の搭乗口のような通路はなく、船体横の階段をつたって乗り降りしていた。階段の下は、送りや迎えの人が集まっており、手押し車で土産を売るばあちゃんもいたっけな。紙テープもなんとなくよく投げられていた気がする。本当はどうだったか、ちょっと不確かな記憶。
先日の見送りでは、たくさんの紙テープが船にかかっていた。送る人、送られる人、人の数だけテープも増え、想いの分だけ手に重い。島と船と、残る人と去る人と、もう直接触れることのない互いは、最後の最後、この紙テープでつながっている。船が岸を離れると、紙テープもくるくると引っ張られ、送る人の想いをのせたまま、やがてテープは手を離れ宙に舞う。送る人の想いをのせた何本ものテープは、幾重にも重なりながら旅立つ人の手に握られ、その想いに後ろ髪をひかれるように船は港を出ていく。
「今までありがとう。がんばれよ。またかえってこいよ。・・」尽きない想いは無言のまま、いつまでも風になびいていた。